次世代リーダー育成の効果測定【3つの指標で可視化!】
急速に変化するビジネス環境において、次世代リーダーは多くの役割を期待されています。予測不能な市場の動向を見極め、企業が競争優位性を維持するためには、どのようなポイントに気をつけて「次世代リーダーの育成」を進めていけば良いのでしょうか。
人材育成は、一朝一夕で実現できるものではありません。次世代リーダーの育成も同様に、始めてから成果が出るまでに一定の時間がかかるものです。
今回は、導入した研修・教育制度が「次世代リーダーの育成にどのぐらい影響を与えているのか」が分かる指標について、考えてみましょう。
企業の未来を背負う次世代リーダーを育てるには
「次世代リーダーの育成」は、単なるスキルアップにとどまらず、組織の持続的な成長を意識した研修を構成していく必要があります。一般的には、以下の3つの方式が採用されることが多いです。
【1】 階層別研修
管理職、若手社員など社内の各階層に応じて全員が参加。「階層別研修」のように、昇格時に全員が受講するなど、組織全体の能力を底上げしたい場合に導入されることがあります。
【2】選抜型研修
高い潜在能力を持つ人材を階層に関係なく選抜し、集中的に育成します。
【3】自薦型研修
意欲的な社員が自ら手を挙げ、参加。個人の“隠れた才能”を発掘できる可能性もあります。
企業にとって「次世代リーダーの育成」は、長期的な投資です。組織が目指す戦略に合わせた研修を上手に組み合わせ、学びを継続していきましょう。
「投資対効果」を可視化する、効果測定の4つのメリット
人材育成を「投資」と捉えるならば、その効果もしっかりと分析したいもの。分析が進めば、研修の価値が最大化され、企業全体の成長も加速するはずです。例えば、効果測定には次の4つのメリットがあると考えられます。
【1】 研修内容の改善
実施した研修内容を振り返り、分析していくことで「強み・弱み」を特定。継続した改善につなげることができます。
【2】参加者のモチベーション向上
自分自身の成長を数値で客観的に確認できれば、参加者のモチベーションも自然と高まります。
【3】組織全体への波及効果
「次世代リーダーの育成」が、組織全体のパフォーマンスにどのような影響を与えているのかを把握できます。
【4】投資採算性の確認
研修にかけた費用と、参加者が実際に出した成果を比較し、採算のあった予算配分がされているのかを確認できます。
「次世代リーダーの育成」は長期的に取り組むもの。だからこそ、適切な効果測定が重要になります。定期的に効果を振り返ることを意識していきましょう。
効果を測るための、3つの具体的な指標
では、実際に「投資対効果」を測るための指標とは、どのようなものなのでしょうか。ここでは代表的な3つの指標から、研修に対する効果を考えてみましょう。
【1】定量的指標:数字で見える成果
定量的指標は、研修の効果を客観的に数値で表したものです。
<例>
- KPI(重要業績評価指標):リーダーが担当する部門・プロジェクトの業績指標
- ROI(投資収益率):育成プログラムへの投資による金銭的なリターン
- 生産性向上率:リーダーの下で実現した業務効率化・生産性向上の割合
こうした指標から、研修が組織に貢献した「経済的価値」が見えてきます。
【2】定性的指標:人としての成長を捉える評価
定性的指標は、数値化しにくい「リーダーシップスキル」や「行動変容」を評価するものです。
<例>
- 360度評価:同僚、部下、上司から見た多面的な評価
- 自己評価:参加者自身による成長実感や、目標達成度への評価
- 上司評価:直属の上司が感じた行動変容や能力向上
以前と比べて変化した人間的な成長はもちろん、リーダーとしての資質を把握する上で大切な指標になります。
これらの指標により、リーダーとしての資質や人間性の成長を包括的に把握することができます。
【3】長期的指標:組織への持続的な貢献
研修による効果が、どのように組織全体へ波及していったのかを測定するものです。
<例>
- 昇進率:プログラム参加者の昇進スピード、上位管理職への登用率
- リテンション率:次世代リーダー育成候補者の定着率
- 組織内のパフォーマンス:所属部門・組織全体への長期的な業績向上
研修終了後も、時間をかけて調査・分析を行い、組織の持続的な成長への影響を見ることで正しい評価につながりやすくなります。
次世代リーダー育成を成功させる4つのポイント
3つの指標によって次世代リーダー育成の効果が可視化されると、次に気になるのが「これからどのように育成を進めれば、成功と言えるのか」というところでしょう。
それでは、育成を成功させるために必要な4つのポイントに注目してみたいと思います。
【POINT 1】測定の頻度&時期は適切に!
効果測定は、必ず継続して行いましょう。もちろん、組織体制が大きく変わる時期や、事業戦略の見直し時期に合わせた測定も重要です。適切なタイミングで測定し、リーダーの成長プロセスと効果を正確に把握しましょう。
<チェックポイント>
- 短期的な効果を見るには?:研修直後、3ヶ月後、6ヶ月後に測定
- 中長期的な効果を見るには?:1年後、2年後、3年後に測定
【POINT 2】多面的な評価システムを構築する
1つの指標に特化するよりも、多面的な指標をもとに評価をする仕組みを作るのも効果的。次世代リーダーの成長をあらゆる角度から立体的に捉えることが大切です。
<チェックポイント>
- 自己評価と他者評価を組み合わせる
- 定量的指標と定性的指標のバランスを取る
- 短期的成果と長期的成果の両方を考慮する
【POINT 3】データ分析によるフィードバックを
効果測定により入手したデータを分析し、関係者にフィードバックすることで、研修の価値はより大きくなります。
<チェックポイント>
- 分析ツールの活用:ビックデータ、AIによる分析を活用する
- 視覚化:グラフ、チャート図を用いて、関係者に結果を報告
【POINT 4】継続した改善サイクルの確立
プログラム改善のための起点として効果測定を活用し、長期にわたる次世代リーダー育成を成功させることができれば、自社の成長を戦略的に支えられるようになります。
<チェックポイント>
- PDCAサイクルの導入:Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のサイクルを回す
- 研修内容や育成方針の調整:効果測定の結果をもとに、取り組みを見直す
測定結果と改善策を組織全体で共有し、全社的な取り組みとして人材育成を推進していくことも重要になります。
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