越境学習とは?【次世代リーダー育成に効果的な5つのメリット】
異なる業界・業種の企業同士が学びあう「越境学習」は、人材育成にどのような影響をもたらすのでしょうか?いつもとは異なる環境に身を置くことで期待される「効果」について、考えてみます。
ビジネスパーソンが所属する組織の枠を超えて学ぶ「新しい学習スタイル」として注目を集めている「越境学習」。
かつては企業内でOJT(On-the-Job Training)や実務を通じて、専門性を伸ばしていく教育方針が主流でした。一方、越境学習は従来の学びとは大きく異なり、刺激的な経験をもたらすと期待されています。
なぜ多くの企業が越境学習に注目しているのでしょうか?今回は越境学習が支持される背景と、次世代リーダー育成との関連性についてご紹介します。
越境学習が注目される4つの背景
越境学習が注目を集める背景には「現代のビジネス環境の急激な変化」があります。具体的には、次の4つが深く関係していると言われています。
【1】VUCA時代への適応
現代はVUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)の時代とされるほど、ビジネス環境の予測は非常に困難だとされています。
次に何が起こるのかが予測しにくい状況では、柔軟な思考力と幅広い視野が一層求められることになります。こうした要求に応える効果的な手段として、越境学習が注目されているのです。
【2】デジタル化による急速な技術革新
AIやIoTによるテクノロジーの進化によって、ビジネスパーソンに求められる知識・スキルも大幅に変わってきています。業界の垣根を越え、異なる分野の知見を取り入れられる越境学習は、そうした課題を乗り越えていくことができるでしょう。
【3】多様なキャリアパスの可能性
最近では働き方の多様化が進み、1つの組織や職種にとどまらないキャリア形成が一般的になってきました。越境学習は、将来のキャリアチェンジや複数の専門性を持つマルチキャリアの構築の可能性を考えるチャンスにもなっています。
【4】働き方改革の影響
副業の解禁やリモートワークなど、働き方改革が社会的にも進み、新たなスキル獲得に興味を持つ方も増えています。
越境学習を通じて組織の枠を超えた学びを深めることで、個人の成長はもちろん、企業の競争力向上も期待できるでしょう。
越境学習が「企業と個人」にもたらす5つのメリット
こうした背景から注目を集めている越境学習ですが、実は「企業と個人」の双方に多大なメリットをもたらしています。特に、次世代リーダーの育成においては、以下の5つのメリットが期待されていると言えるでしょう。
企業にとってのメリット
【1】イノベーション創出の可能性
異なる分野や組織からの知見が交われば、従来になかった発想や解決策も生まれやすくなります。越境学習がきっかけとなり、新製品開発やビジネスモデルの革新につながるかもしれません。次世代リーダーとして、企業の成長を牽引するきっかけにもなります。
【2】社員のモチベーション向上
新しい環境での学びは、社員に刺激を与え、仕事への意欲を高めます。自己成長の機会を得ることで、職場満足度が向上し、結果として生産性の向上にもつながるでしょう。
【3】リーダーシップ開発と育成
多様な環境での経験は、視野を広げ、柔軟な思考力を養います。次世代リーダーとして不可欠な資質を育む良い機会になるはずです。
個人にとってのメリット
【4】スキルセットの拡大
自身の専門分野以外の知識やスキルを獲得することで、キャリアの選択肢が広がります。複数の専門性を持つ人材への成長も期待できます。
【5】多角的な思考の獲得
自社以外の組織や、専門分野外での経験は、固定観念を打ち破り、多様な視点から問題を捉える力を養います。越境学習を通じて、自社にいるだけでは気づかない発想が生まれ、新たな人脈を築くことにもつながります。結果として、自身の市場価値も高まっていくかもしれません。
越境学習を成功に導く実践的なアプローチ
越境学習のメリットを最大限に引き出すためには、適切な手法を選択し、実践することが重要です。では、具体的にどのようなアプローチが、成果につながりやすいのでしょうか。ここでは4つの主な取り組みについて、ご紹介します。
◆社内異動・部署間交流
組織内でも「越境学習」を実践することはできます。他部署への異動・交流によって、異なる部門の業務や課題を直接体験し、学びを深めていけるでしょう。
<取り組み例>
- 部署間の短期ジョブローテーション
- プロジェクトベースで行う部門横断チーム
- 社内勉強会や部署間交流イベントの開催
組織全体の連携を強化するとともに、イノベーション創出のチャンスも広がります。
◆他企業との連携・出向プログラム
より広い視野を得るためには、他企業との連携や出向プログラムが効果的です。人脈形成にも役立ちます。
<取り組み例>
- 異業種交流会への参加
- 提携企業への短期出向
- スタートアップとの協業プロジェクト
- 他企業と合同の研修への参加
スコレでも、業界の垣根を越え、合同で実施する研修プログラムを提供しています。
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◆社会人大学院、専門講座への参加
体系的な知識習得を目指すなら、社会人大学院や専門講座への参加もオススメです。
<取り組み例>
- MBA講座や専門職大学院でのプログラムの受講
- オンライン講座の活用
- 資格の取得を目指す勉強会
理論を座学で学び、業務において実践経験を積むことで、キャリアアップにも直結します。
◆副業にチャレンジ
副業も代表的な「越境学習」と言えるでしょう。
<取り組み例>
- フリーランスとしての業務経験
- NPOやボランティア活動への参加
- 起業や新規事業立ち上げへの挑戦
本業とは異なる環境での挑戦が、新たなスキル獲得のきっかけになるかもしれません。
これらの手法を組み合わせることで、より効果的な越境学習が実現できるでしょう。個人のキャリア目標や組織のニーズに合わせて、最適なアプローチを選択することが成功への近道だと思います。
スコレが提供している「BMG越境学習」とは
スコレでも、次世代リーダーが所属している組織の枠を越え、切磋琢磨できる研修プログラムを提供しています。
さまざまな企業から集まる「人材混合チーム」を組み、経営シミュレーション(BMG:Business Management Game)を活用しながらビジネスに必要なコアスキルと、経営マインドを学びます。
普段はなかなか出会えない異業種人材との交流もでき、共創に向けた関係構築ができる点も魅力です。

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